日本盛り場探訪記

全国の盛り場を探訪しその街の特色や居酒屋・バーなどの飲食店を紹介

【三島市~昼飲み編 ♯07】江戸時代から続く老舗「桜家」で鰻づくしに酔い痴れる

人生初の鰻は新幹線の駅弁だった

 初めて「鰻」なる物を食べた日のことは、いまでも割と鮮明に記憶しております。それは両親の実家がある愛媛県へ帰省する途中、東海道新幹線の車中で母が購入した「鰻弁当」といった類のもので、まあ要するに駅弁だったわけであります。

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 当時の私はまだ小学生。両親・兄・弟とともに東京の東村山にある2DKの狭い都営住宅で暮らしていました。もちろん、貧乏でした。駆け落ち同然で愛媛県から上京した父と母に潤沢な金などあろうはずもなく、したがって高級食材である鰻が我が家の食卓に上ることも無かったのでしょう(ちなみに2014年に発表された記事によると消費者物価指数で補正した鰻の価格は1972年の方が高かったんだそうです)。そうした事情もあり、愛媛へと帰省する新幹線の車中で「鰻との初対面」となったのです。

 余談になりますが、当時(昭和40年代)の我が家の帰省は凄まじく労力のかかる長旅でした。まず新幹線で終点の岡山駅へと向かい(山陽新幹線が博多まで延伸したのは昭和50年)、そこから在来線(宇野線)で宇野駅へ。もちろん瀬戸大橋線なんてものが開通するのは、まだまだ先の話です。

 宇野からは宇高連絡船に乗り瀬戸内海を渡ります(宇高連絡船は平成3年で完全に廃止となってしまいました)。そして四国に上陸した後は、高松駅から「予讃本線」(現在は「予讃線」と改称)に乗って愛媛県を目指したのです。

 ほとんど一日がかりの移動でしたからね、そりゃあタイヘンでしたよ。なぜ飛行機を利用しなかったのかといえば、おそらく当時は航空運賃が高かったんだろうと推察します。また、昭和41年(1966年)に起こった「全日空松山沖墜落事故」という惨劇の記憶が、まだ生々しかったのでしょう。

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 母が新幹線の車中で息子たちのために「鰻弁当」を購入したのは、おそらく浜松駅周辺だったと思われます(父は仕事の都合で遅れて帰省する予定でした)。いま考えれば安っぽい駅弁だったのですが、幼心に「世の中にはこんな旨いものがあったのか!!」と感動したことを覚えています。

「これが鰻か!!」「初めて食べたけど鰻ってメチャクチャ美味しいね!!」……混み合った新幹線で「鰻弁当」にはしゃぐぎまくる私たち三兄弟。後日、いまは亡き母が「あんな駅弁程度で大騒ぎするなんて、逃げ出したいほど恥ずかしかった」と述懐していましたっけ……。

三島の鰻はなぜ美味しいのか?

 例によって前振りが異常に長くなってしまいましたが、ここからは本題「三島の鰻」についてのお話になります。

「三島を訪れたら、ぜひとも名物の鰻を食べたいものだ」と考える人は、私だけではないはず。それでは、なぜ鰻が三島の名物となったのでしょうか。その秘密は「富士山の湧き水」にありました。この湧き水の中で鰻を数日間泳がせることによって、泥臭さや生臭さが消えて美味になるんだそうです。

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▲三島商工会議所内にある「うなぎのお宿」という水槽

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▲鰻が砂に潜ったりする様子を観察できて退屈しないです


 かつては狩野川を経由して、三島まで鰻が遡上していました。市内を流れる桜川などには、たくさんの鰻が生息していたんだとか。しかし意外なことに、長い間三島では鰻は三嶋大社のお使い」と崇められ、食べることは御法度だったのです。俗説によると、幕末に東征した官軍兵士が三島の鰻を乱獲し食べまくったのに何の神罰も下らなかったため、それ以降一般でも鰻を食材として使用するようになったのだと言われています。

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昼飲み編の最後に豪勢な鰻料理を堪能

 さてさて、三島広小路駅のすぐ近くに、三島で鰻が食されるようになった幕末、安政三年(1856年)に創業した長い歴史を誇る鰻料理の老舗があります。それが有名な「桜家」さんになります。

 今回の「三島市昼飲み編」の取材をするにあたって「最後は鰻料理を食べて〆にしたいなあ」「もし可能なら『桜家』さんにお邪魔したいなあ」と考えておりました。とはいえ「桜家」さんといえば老舗中の老舗であり、なおかつ超人気店ですからね。取材を許可していただけないのではと危惧していたんです。ところが……。

 仲居さんに名刺をお渡しして待つこと暫し。「撮影されるんでしたらお二階の方が明るいので撮りやすいと思いますよ」と、座敷席に案内してくださったんです。いや~、酔っ払いのオッサンが趣味で撮っている動画なのに恐縮してしまいますわ。ありがとうございます。

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三島広小路駅からすぐ近くにある鰻料理の老舗「桜家」さん

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▲一階の店内風景。年季&風格を感じさせてくれますなあ…

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▲取材のために利用させていただいた二階の座敷席


★私が「桜家」さんで飲み食いしている様子を記録した動画をご覧ください↓↓↓↓ 
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静岡県三島市 昼飲み編【和田二郎の日本盛り場探訪記】

 最後は「うな重」をいただくとして、まずはオツマミで酒を飲もうとお品書きを眺めたところ、一品料理が充実していて嬉しくなってしまいました。今回私が食べたオツマミは「ピーナツ豆腐」「鰻きも時雨煮」「うざく」「うなぎハム」「白焼」。いや~、豪華ですなあ(※それぞれのアップ画像や食べた感想等、詳しくは動画をご覧ください)。

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一品料理とお酒類のお品書き

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▲コチラは定食・丼物・重箱等、ご飯物のお品書きになります

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▲今回「桜家」さんでいただいたオツマミ類の集合写真。豪華です!

 お酒は静岡県袋井市「國香酒造」「國香特別本醸造を選択。恥ずかしながら私はいままで「國香」を「くにか」と読んでいました。正しくは「こっこう」でございます。いや~、この7月で57歳になったというのに物を知らぬオッサンで申し訳ありません……。

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▲素敵な器に入れられた「國香特別本醸造」であります

「國香特別本醸造」は喉越しが良く、辛口でスイスイ飲めてしまう美味しいお酒でありました。「鰻きも時雨煮」や「うなぎハム」といった一品料理が酒の肴にピッタリだったこともありアッという間に飲み干してしまい、すぐにオカワリをお願いしてしまいましたよ。いや~、これは本当に旨い酒ですなあ。

 そしていよいよメインディッシュ「鰻重」の登場でございます。

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▲最後に「鰻重」の登場。いや~旨そうですなあ…

 某居酒屋の大将によると、三島の鰻の味は「桜家」さんが辛口(しょっぱい)で、これも有名な「うなよし」系のお店が甘口になるんだそうです。重箱に箸を突っ込み鰻とご飯を頬張ってみると、たしかにサッパリとした、いい意味で「軽やか」な感じのする味でした。そして「白焼」を口にした際にも感じたのですが、この鰻のフワフワ感が素晴らしすぎます!! 「三島昼飲み編」の最後に、とっても贅沢な一時を過ごさせていただきました。ありがとうございます。

■桜家

・営業時間/11:00~20:00(売り切れ次第閉店。15:30~17:00の間は仕込みのため準備中になることも)

・定休日/水曜日(祝日の場合は営業)

・アクセス/駿豆線三島広小路駅駅下車・徒歩約1分 JR三島駅下車・徒歩約12~13分

・お店のホームページ http://www.sakura-ya.net/

※各店舗の営業日・営業時間・メニュー・価格等は今般のコロナ騒動の影響により大幅に変更になっている可能性があります。ご了承ください

  ※ブログの更新が全然追いついていませんが「静岡県三島市 夜飲み編」の動画もユーチューブにアップされています。チャンネル登録よろしくお願いいたします↓↓↓↓


静岡県三島市 夜飲み編【和田二郎の日本盛り場探訪記】

★ユーチューブ和田チャンネルの新シリーズ「ぶらり一献 飲み散歩」もスタートしました。よろしかったらご覧ください!!


湯河原温泉の町中華「高松食堂」で昼飲みしてみた【和田二郎のぶらり一献 飲み散歩】

★三島の隣町・沼津で朝~昼飲みした時の動画も貼っておきます。ぜひご覧ください(サムネイルを変更してますが動画は以前アップしたものと同じです) 


静岡県沼津市 朝~昼飲み編【日本盛り場探訪記】

★ついでに京都へ遠征したときの動画も貼っておきます。ぜひご覧ください(サムネイルを変更してますが動画は以前アップしたものと同じです) 


京都の穴場で安く飲む~1日目【日本盛り場探訪記】